はじめに
腎臓病に関わる人たちにとって、病気進行の指標であるクレアチニンの数値が「下がらない」のは常識となっています。しかし、その数値を下げる方法があるのです。下がらないというクレアチニンが下がる医学的根拠紹介します。
細胞は血液によって生かされている
人間は60兆個の細胞から構成されています。筋肉も臓器も神経も毛髪や爪もすべて細胞からできています。細胞は生き物ですから、わたし達の日常生活と同じように、呼吸をし、食事をして、それをエネルギーとして活動し、最後に、二酸化炭素と老廃物を排出しています。この循環を支えているのが血液です。ですから、血液が全身をめぐり、細胞に酸素と栄養を供給し、二酸化炭素と老廃物を回収できていれば、わたし達は健康でいられます。
生活習慣病は薬だけでは治らない
ところが、偏った生活習慣を続けていると、血液循環に狂いが生じ、細胞に酸素と栄養が届かなくなります。このように偏った生活の中で発症する病気を生活習慣病といいます。腎臓病も含めて生活習慣病は、薬を中心とする現在の医療では治すことができません。
弱った細胞を元気にすればクレアチニンは下がる
細胞は生き物です。生き物であれば、元気な細胞、疲れている細胞、病気の細胞、瀕死の細胞など様々な状態の細胞があります。慢性腎臓病は、男女、年齢等にもよりますが、おおよそクレアチニン値が1.0、eGFRが60%を切った時に診断されます。
腎臓病と診断されても、まだ60%の細胞は生きています。しかし、全部が活動しているわけではなく、病気の細胞もあります。そこで、血液を強制的に流し、細胞に酸素と栄養を届ければ元気な細胞はより元気に、病気の細胞も元気になれます。
つまり、60%の細胞を大切に生かしていけば、透析を免れることができるのです。
あとがき
腎臓病と診断されても、腎臓細胞の60%は生きています。ただし、60%の細胞のすべてが元気というわけではありません。弱った細胞に新鮮な酸素と栄養を届ければ、弱った細胞も元気になります。弱った細胞を放置しておけば腎臓は急速に弱っていきます。クレアチニンを下げるには、細胞に酸素と栄養を届ける血液の循環をよくすることが大切です。